【中古マンションは昭和六二年のものを捜せ】

コストダウンで何といっても影響が大きいのは、人手と日数をかけなくなったことだろう。こういう低レベルのマンションの行きつく先は確実にスラム化、悪くすれば、ちょっとした地震でさえも大きなダメージを受けるだろう。私たち業者がチェックすると七割は絶対に買いたくない物件だ。それでも売れているのは価格が安いからで、うれしそうに買っていかれるお客さんを兄ている‐と、ふっと安物買いの銭失い,という言葉が浮かんでしまう。しかし、売れなければ私たちの生活にもかかわる。お客さんには絶対にそんな顔は見せられないのである。不景気の時代になって仕事が減ると、どうしても目先の利益を追求するために安易に作ってしまう。その結果、被害を被るのはお零さんだ。実はよくよく考えてみると、ウデの未熟な職人を使うより、人件費は多少アップしてもウデの確かな職人を使うほうが結果的には安価なのである。ウデの確かな職人は段取りがよく作業効率があがるからだ。コストダウンにつなげるには工期の短縮がいちばん確実な方法だが、技術の未熟な職人のいる業若は段取りが悪く、かえって工期が予定より長引かせることもある。